小出裕章氏 インタビュー関連動画集め

(日付はyoutubeアップ日)

2011.5.3

2011.5.2

反対派小出氏、小佐古氏辞任に伴う発言を評価。

2011.4.27

2011.4.26

2011.4.25

推進派の東京大学大学院 大橋弘忠教授と反対派の京都大学原子炉実験所 小出裕章助教の直接討論
プルサーマル公開討論会佐賀県):平成17年12月25日】


原発反対派◆小出裕章(こいで ひろあき、1949年8月- )は、日本の工学者(原子力工学)。京都大学原子炉実験所助教、工学研究科都市環境工学専攻助教。研究分野は原子核物理学、原子力学、環境動態解析、原子力安全、放射性物質の環境動態。所属学会は日本保健物理学会エントロピー学会。東京都台東区上野出身。(wikipedia)

(引用)武田氏、新聞記者、専門家など情報発信者に自制を促す

(引用開始)
 先日、あるテレビで、1年100ミリまで大丈夫という男性の医師や、女性の大学教授を全面に出して、「被曝は問題ない」と強調していました。
また、大新聞が大きな記事で、「1年間100ミリでも発がんはたいした事はない」と書いていました。
このような放送や記事があると、「どこまで安全なのか判らない」と不安になるのは当然でしょう.
・・・・・・・・・類似のこと・・・・・・・
あるテレビで、出来たばかりの高速道路の紹介があったとします。素晴らしい道路で、直線、見通しも抜群です.
でも、制限速度は時速100キロになっています。
そこで、アナウンサーが、
「素晴らしい道路ですね。こんな道路なら時速200キロでも大丈夫ですね」
と言い、傍にいた自動車愛好家が、
「そうです、私は300キロまで出しました」
と放送したとすると、もちろん「反社会的な報道」ということになるでしょう。
確かに、その道路は時速200キロ、もしくは自動車の運転が上手い人なら300キロまで大丈夫かも知れません.
でも、人の命に関わることですから、時速100キロと決まっていたら、100キロと言うのが正しく、100歩譲っても、
「この道路は、時速100キロですから、それ以上は速度違反です」
と言わなければならないでしょう.
つまり、法律や規則がなければ、自由に言っても良いのですが、制限速度が決まっていれば、それに触れるのが常識です.
・・・・・・・・・
 こんな当たり前のこと(法律がある場合は、それに触れずに個人的な判断だけを言うのはルール違反)が、福島原発事故では無視されています.

1.法律で決まっている「クリアランス・レベル」
 原発放射性廃棄物などで汚れたものは、クリアランス・レベルを下回らないと移動できない。違反すると1年以下の懲役。線量は1年に20マイクロシーベルトで、1年1ミリの限度の50分の1。文科省所管の法律。
川崎市、愛知県の瓦礫の引き取りは法律違反で市長と知事は懲役1年未満になる可能性がある。
2.原発など放射線を発する施設の境界は1年50マイクロシーベルトまで(自主規制)、
3.言わずと知れた「一般人1年に1ミリが限度」の法律(数が多い)・・・道路の制限速度のようなもの、
4.職業人の「1年に20ミリ」の法律(数が多い)・・・成人男子、職業として、健康診断ありなどの制限のもとで許される。

これだけ法律があるのに、NHK、大新聞などは法律があることすら触れずに「100ミリまで安全」などという専門家を出して、「被曝しても大丈夫」という宣伝をしている。

自由な意見を認めるとしても、最低でも「法律では1年1ミリになっています」、「この道路は200キロでも大丈夫かも知れませんが、制限速度は100キロです」と言うべきでしょう.

自制を求めます。
平成23年5月2日 午前11時 執筆)
(引用終了)

(引用)これからの福島原発と被曝 武田邦彦

政府発表やマスメディアの報道は「すでに起こったこと」に限定されているので、それでは不安です。
そこで、このブログでは「多くの人が生活の中で判断しなければならないことをお父さんの代わりに言う」というスタンスで来ました。お父さんとは「家族を守る、やや慎重、将来も見る、生活もある、絶対に間違ってはいけないということではなく、大胆に」という意味です.
今も「将来」に心配されている方が多いので、少しまとめもかねて整理をしておきます
またこのブログでは常に「近い将来」を考えて書いていましたから、その点は大丈夫です.
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福島原発事故直後は、大変に危険な状態でした。というのは、東電は「放射線を外に出したら大変だ」ということで、原子炉の圧力が上がっていたからです.
この時期、私は、「今の状態の25倍まである」と書いていました。これはNHKが「大量の放射線が漏れる可能性がある」と報道していたので、その「大量の」というのがどのぐらいか、私の判断で25倍としました。
でも、13日の週の中盤になると、放射線が一気に漏れたので、東電はある意味で気楽になったので、事故処理が正常にできるようになったのです。
そこで、私は危険度を「今の2倍まである、またプルトニウムが関係すると2.5倍」と絞り込んだのです.

それから後は、原発の状態より「いかにして被曝をさけるか」とか「どの地域が危ないか」に中心を移していきました。すでに、風の方向では危険な状態に入りつつあったのです。いわば「第2段階」でした。
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このときに、政府やメディアは「地域の放射線量」を発表していましたが、すでに汚染されているところは「放射線をもった粒子」が飛んでいるのですから、川や地面にも落下しているので、水道や野菜の汚染は予想されていました。

また、ウシも人間も呼吸しますから体内被曝があり、牛乳やお乳が汚染されてきます(母乳の危険性は福島東部に限定されると思いますが、データがまったく提供されません)。
これが第3段階でした。
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そして、少し前から第4段階・・・つまり、原発を見直すことができるようになると、原発の中の異常な放射線や、プルトニウムの問題が浮上します.それが現在です.
この時期は、やがて放射線が落ち着くまで、「頑張る」という時期です.つまり、最初の時期に放射線が高いので、その時期に、いやがる子供にマスクをさせたり、できるだけ外国か3月11日以前の食材を買い求めるなどの工夫をする時期で、お母さんのがんばり時なのです.
放射線の汚染は「最初からの合計」ですから、最初の時期に何とか凌いでおけば、健康にも良いし、後で行動が自由になるからです.
政府やメディアは「もっとも汚染をあびない方が良い時期」に「安全だ」を繰り返したので、「直ちに健康に」という呼びかけはまったく、まずいと思います.
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そしてやがて第5段階に入ります(これから)。
普通に「お父さん」として考えると、万が一には原発が爆発することもありますが、その可能性が低いので、そうなったら必死になって風上に逃げるしかありません。今、それを考える時期ではないと思いますが、風の向きなどを見ておいて、どちらに行けばよいかを考えておく必要があります。
今のところ、福島原発の汚染は「福島市方向」と「いわき市方向」に限定されています.
ただ、原発の中は作業するには放射線が強いので、遅々として進まないでしょう. ですから、まずは事故から1ヶ月(4月中旬)までを目処として、「いざと言うときの対策」、「これからの事」を考える小康状態であると思っています.
もし、経済的に、もしくは親戚などの関係で福島とその近県にお住まいの方で、特にお子さんはなんとか遠くにいて欲しいし、もしどうしても離れられない場合は、できるだけ被曝しないように注意してもらうということです。
東京は小康状態ですから、今、色々な準備をするチャンスと思います.
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4月中旬になると、原発の作業は難航しても、徐々におさまり、土壌や海などの汚染が注目されるようになると思います。今のところ心配のないプルトニウム漏れの測定も進むでしょう。また継続してヨウ素がでなければ、半減期の関係で甲状腺の疾病の可能性が減ってきます.
しかし、原発からの放射性物質半減期30年のものが多いので、なかなか線量が下がらなくなります.今、メディアで「徐々に下がっている」というのは当然で、初期の低下ですから、これは計算済みです.
福島の人の被曝は長期間になります。また土壌が汚れるので、作物は作れないと思います(残念ですが、仕方がありません)。海からの魚から放射線が検出されるようになり、生活は広い注意がいるようになります。
つまり、一部分の汚染が、次第に薄くなり、拡がるという時期に入ります.
このときに、それまで注意をしていた人は「被曝した総量」が少ないので、やや行動に自由がでるでしょう。
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福島原発がどうなるかはあまり今のところ関係がありません。むしろ、近々、取り上げますが、他の原発の方が危険です. そちらの方にも関心が向くと思います.
できれば早い段階で専門家が、これまでの理性を取り戻して「規制で危険となっている数値は危険」という時期がこればと願っています.
平成23年3月29日 午前11時 執筆) 武田邦彦